クルマからバイクに興味を移して驚いたのは、(マーケットが小さいせいだろう)そのアフターパーツの不充実さだ。しかもオフ車とくれば、商品を探して検索すれどもワンオフところか自作の話ばかりときている。
よし分かった。
「パンがないなら作ればいいじゃない。」
そうなんだな。モーターサイクルの世界というのはそういうもんなんだ。椅子に座ってわっぱを回してるのとは違うんだなと肌身に感じ、以来、自作したものをここに紹介して、ちょっとした参考にして貰えたらと幸いと思いバンバン自己満足していく。
■ミッション1 グローブに入る冷気をなんとかしたい
オフ車用のグローブは通気性が良く、もう元々からして冬の使用は無理。
なおかつ(前述からも当然だが)手首のニットがないので、冬のツーリングは手首、特に手のひら側からの冷気流入が大変に厳しい。
バイクのアパレルはもとより、スポーツショップのスキーコーナーに行ってまで冬向けなグローブを探すが、どうも操作性の両立であったり、オフでの耐久性を考えるとしっくり来なかった。
そこで自分でなんとかすることにした。
まずそもそも論の通気性についてはホームセンターに大変すばらしいものが売っていた。
薄いクロロプレーン製の手袋だ。
最近は色気づいてグリップ性能を高めたものを多く見るが、よく探してもらいたい。3年前に買ったこいつは単にクロロプレーン生地を手形に縫製したもので300円程度で売っていた。どちらかというと婦人向けだったのかもしれない。ゴツくなくあくまでも薄手・シンプルだ。
これを使いふるしたオフグローブ(すこし伸び気味)にインナーとして滑り込ませるとピッタリ。そして寒くない。
※インナーとして使う場合は裏返す(つまり製品としては外に出る部分を内にするようにする)と、縫製の余り部分が指の操作面に触れずゴワゴワしなくて操作性を失いにくいようだ。
さすがにすっ飛ばし気味で行くと寒いが、通常使用には十分耐えられて出費は300円。
これをしばらく使用していたのだが、次の課題がでてきた。
前述の手首からの冷気侵入である。
手首を保護するようなニットがついていればいいのだが、ニットがつくほどしっかりしたグローブは得てして操作性が悪い。
そこでニットをつけることにした。
手首サイズの手軽なニットといえば
靴下。
どうせ切っちゃうので、穴の開いたという条件を追加しておくか。
さすがに靴下をグローブに縫い付けるのは抵抗があるが、幸いにもインナーを使っているのでこれに縫い付けることにした。
当然だが、縫い付けの際に誤って反対側も縫い付けると手が入らなくなっちゃうし、うっかりショート気味で縫うと、糸は伸縮しないから手を入れるのがきつくなっちゃう。
というちょっと考えれば分かることが分からず、一通りの試行錯誤をした挙句に一番いいのは最初から腕を入れておくといいんだけど、血まみれになるのでペットボトルを入れるといいことに気づいた。これ結構作業性向上。
あと人にもよると思うが、自分は手袋の親指の下あたりをよくひっぱって手を入れていく癖があるのでこのあたりはしっかりめに縫製した。
使うときは、すこしたるませると空気がたまっていい。
ただこの薄さの靴下では冷気侵入止めとしては、「いやーないよりだいぶマシだけどね」な程度だったので、よりヘビーな冬季使用を考えるなら、パイル生地の靴下で作るか、ナイロン新素材で覆うとかするといいかも知れないが、そこまでやったら経済性の方が心配だ。